「眼にゴミが入った その1」で、ゴミの場所が2種類あると書きました。ゴミが入ったのなら症状も同じだろうと思われるかも知れませんが、この二つはかなり異なります。患者さんの表情、いつ頃からの痛みか?を聞くだけでどこに入ったゴミかほぼ見当が付きます。
結膜異物(上まぶたの裏側に入ったもの)は、かなり痛みがひどくて、ゴミが入った当日、もしくは翌日に受診されます。それに対して角膜異物(くろめに刺さったもの)は、わりと痛みが軽くて1週間くらい経ってから受診されることもよくあります。
なぜ痛みがそれほど違うのでしょうか?それは眼に入ったゴミがどこを刺激してるのかによって違いが出ます。
結膜異物:まぶたの裏に入って、まばたきの度に黒目を傷つける
角膜異物:黒目に刺さって固定されているため、まばたきの度にまぶたの裏を傷つける
まぶたの裏よりも黒目のほうが圧倒的に痛みに対して敏感ですから、結膜異物のほうが痛いわけです。ただし角膜異物は黒目に刺さった傷跡が残り視力低下の原因になりますので、あまり痛くなくても後遺症が残りやすいとお考え下さい。