子供さんを連れられたお母さんに「そろそろ眼鏡をかけさせてあげましょう」とお話しすると、
「こんなに早くから掛けさせるのはかわいそうなので嫌です」
「眼鏡を掛けると近視が早く進行するので嫌です」
と断られてしまうことがあります。
眼鏡が必要ですねとお話しした時点で、子供さんはかなり見えにくくなっています。成長期において、黒板の字だけではなく空の星や道端の花を見ることはとても大事なことだと思っています。眼鏡を掛けないままだと、そんな美しい自然も知らずに成長することになります。勉強のためだけではなくよく見えることが子供さんの成長にとって大事なことなので、掛けさせないほうが余計にかわいそうなことだと思って下さい。
また眼鏡を掛けることによって近視が余計に進行することはありません。ただし身体の発達に伴って身長や体重が増加するように、眼球のサイズも変わります。このサイズの変化に伴って近視が進行しますので、小学生高学年~中学生の頃が最も近視が進行しやすいのです。眼球を掛ける/掛けないは、身体や眼球の発達に何も影響を及ぼしませんので安心して掛けて下さい。
子供さんが見えにくそうなそぶりをされておられましたら、眼鏡を嫌わずに掛けさせてあげましょう。