老眼鏡を掛けても見えにくい

新しく老眼鏡を作ったのに見えにくくなるので「眼鏡が合ってないのでは?」と受診される方も多いです。よくお話を聞きますと「眼鏡を掛けて最初は見えているが、1時間も本を読んでるとぼやけてくる」と仰る方が多いですね。こういった場合には、新しく眼鏡を作る必要がないことがほとんどです。

中高年の方は必ず老眼になります。老眼は「手元が見えにくい」という症状のほかに「疲れやすい」という症状が出ます。すると目を使っているうちにどんどん目の疲れが溜まり、見え方がぼやけてしまうわけです。もし眼鏡が合ってなかったら本を読み始めた最初から見えにくいので区別することが出来ます。

たとえば、散歩や買い物で歩き回ることを考えて下さい。若い頃には数Km歩いても平気だったのに、今では500mも歩けば疲れてしまう・・・という方も多いと思います。この状態を病気だと思う方は少ないでしょう。「ああそんな年代になったのだな」と受け入れていただいてると思います。ところが、これまで2-3時間本を読むことが出来ていたのが、1時間で読めなくなると「病気ではないか?」と心配する方が増えてしまいます。目も脚と同じで年齢と共に疲れやすくなっているのです。これが老眼の大きな症状なのです。

きちんと合った眼鏡を掛けていても、時間が経ってから見えにくくなるのはある程度仕方がないことですね。ただし眼科を受診して、他に目の病気がないことを確認しておいてください。