先日の「特ダネ」のテレビで神保彰を紹介していた。かつてドラマーであった私にとって尊敬するドラマーは、スティーブガッドと神保彰である~ 私は自分自身の結婚式の時に自分のバンドを呼んできて白いタキシードでカシオペアの「朝焼け」を演奏したくらいである、ガハハ~
カシオペアを脱退してからの彼の演奏はよく知らなかったのだが、今回は「ワンマンオーケストラ」を披露してくれて驚いた!これはリズムはもちろんメロディーラインやコードも彼だけで演奏するという驚愕のパフォーマンスだ。
システムは単純にいえばシンセドラムであり、スネアやタムにもセンサーを付けて叩くことで電子的な音源のトリガーとしているのである。ただし彼のスゴいところは、どのタイコに「どの音源」「どの音程」を「どの長さ」で入力してあるかを完全に記憶していて寸分違わずそれを再現してくれることだ。まさに奇跡的な演奏だった。
番組で流れていたカシオペアの頃の演奏。今聞いても本当にスゴい演奏だ。超絶技巧の演奏でカシオペアに並ぶのは「スペクトラム」ぐらいか(^^;)
しかし今回の神保彰を見てふと思ったことがある。世界に一人しかできない演奏・・と紹介されていたが確かにその通りであろう。でも何となく「ほれほれ、こんな事も出来るんだよ~」的な演奏に聞こえてしまう。音楽のシルクドソレイユ、音楽の大リーグボール養成ギプスという感じで、何もそこまでしなくても・・・という気持ちで見てしまう。またいくら天才神保彰をもってしても、やはりドラムスだけの演奏と比べてぎこちなさが見受けられ、演奏の途中でシンセドラムのモードから生のタイコのモードに切り替えるパートがあったが、よっぽど生き生きとした演奏になっていた。
個人的には素のドラマーに戻っていただいて、普通のドラマーとして道を極めていただきたいと切に願う・・・