今回のツアー旅行で戸惑ったことが少々。総勢20数人のツアー客、1週間を通じて観光バスによる移動がほとんどだった。幸いにして快晴の日々が続きありがたいことであった。だがしかし・・・
バス移動の車内ではこのありがたい陽光を嫌うお客さんが大部分だったのである。上記の写真は関空から神戸へ帰ってくるリムジンバスの車内であるが、両側ともカーテンは閉じられて外が見えない。最初は陽の当たる側の窓だけカーテンが閉められているのだが、バスが一直線に移動するわけもなく逆側の窓にも陽射しが当たるようになるため逆の窓もカーテンが閉められる。陽射しが当たらなくなったからと言って閉めたカーテンが開けられるはずもなく。
これと同じ光景が中欧を移動する車内でも繰り返されたのであった。私の個人的な感覚ではまるで走る棺桶のよう・・・ 名所旧跡を訪れることだけが旅ではないと思う。その途中の何も無い道であってもどんどん車窓の景色は変化している。
のどかな田園であったり、
風力発電の風車が林立してたり、
ぶっ飛ばしていくポルポル軍団を見つけたり。日本にない様々な景色を楽しむことも旅のヨロコビのひとつである。
昔のバス旅行ではこんな極端なことはなかったように思う。いつの頃からか、特に女性が陽射しを嫌うようになってしまった。私が学生の頃は「小麦色に焼けた健康的な肌」が良くて「日陰で育ったような白い肌」は病的なイメージだった。日焼けで有名なのは
夏目雅子の「クッキーフェイス」。若い人は知らんだろうな(^^;)
カーテンを閉める理由は「暑い」「眩しい」「お肌に悪い」など人それぞれであろうが、通勤ならともかく、せっかく海外旅行に来てるのに車窓の景色を楽しまないなんてモッタイナイことこの上ない。バスには日本人の添乗員さんと現地人ガイドさんも同乗してくれて、ときどき「右に見えるのは歴史的に有名な・・・」と説明してくれるのだが、閉めきったカーテンを目にしたら説明する気力も失せるのではないかと思ってしまう。訪れた土地、そしてガイドさんに対して失敬な態度だとさえ感じてしまう。
また日本人の習性なのか、誰か一人がカーテンを閉めると右にならえしないといけない強迫観念に襲われて次々と閉めていく。嫁はんも「カーテン閉めろ。みんな閉めてるし」と私に指図するが、ひとりだけ最後まで閉めなかった私は偏屈者である(笑) さすがに通路を挟んだ対岸の客に迷惑がかかってもイカンと思い、できるだけ横に席のない乗車口の対岸に座るようにしてたのだが。
それに対して外国人向けのこういった観光バス。そもそも屋根がないためカーテンも存在しないという潔さ。太陽光まで含めて現地の空気感を存分に味わおうというこれぞ観光客のあるべき姿だと思う。
また最近日本の街角で必ず遭遇する女性の腕抜き。アームカバーと言うオシャレな名前らしい。腕だけではなく手の甲までカバーするような放射能防護服のようなイメージだ。これを腕に付けて観光される方も多かったが、日本人以外にそんな観光客は見たことがない。どんな格好をして街を歩いてもいいだろう!と反論されると承知の上であえて言わせてもらうと、公衆の面前、特に海外でのこの格好は勘弁してほしい~ 個人的にはパジャマを着て歩いてるとか、顔にパックをしたまま歩いているようなごくプライベートないでたちと感じてしまう。
ところがそんな腕抜き日本人女性が多いにもかかわらず、あまり見ないのがサングラス日本人女性である。これは西洋人とは正反対。西洋人の場合、半袖短パンの女性は多いが必ずサングラスをしている。医学的に見ても紫外線の影響は皮膚よりも眼球に対しての影響のほうが大きいように思うのだが・・・
またテニスが趣味の嫁はんに聞いたところに寄れば、最近の女性はみんな上記の腕抜きだけではなく、目から下、首まですっぽりとカバーするフェイスマスクを付けてテニスしてるらしい。このままコンビニや銀行に行ったらアウトだろう(笑)
日本人の感性がどんどん変化してきている。私の感覚だけがずれているのだろうか??