映画「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い」

ものすごくうるさくて、ありえないほど近い 

Extremely Loud and Incredibly Close

最初このタイトル見たときには、B級とかゲテモノの類の映画かと思ってしまったのだが、CGなど使わない直球勝負の正当なヒューマンドラマである。 父親のトムハンクスが9.11で亡くなってしまい、その息子のオスカー役トーマス・ホーンが父の遺品を頼りにゴールを街中を探し回るというあらすじだ。 映画の前半ではアスペルガー症候群のオスカーがやたら喋りまくってウルサイな~と思ってたのだが、後半になって少しずつ秘密が解き明かされて その予想もしなかった展開にグイグイ引き込まれていく。私の好きなトムハンクスが最初に亡くなってしまうのでてっきり幽霊となって子供を見守るのかと思っていたら、死んだ後はまったく出てこない。何とゼイタクな起用方法なんだ!

最終的には驚くようなどんでん返しがあるのだがナイショ。しかしよく考えたら、実は前半の各エピソードにそれとなく ヒントがちりばめられていたことに終わってから気がつくのであった。そしてその大事な伏線をボーっと見過ごしてしまったことをあとになって 悔やむのであった(^^;) 皆さんもこの映画を観るときには、「あれちょっとおかしいな?普通ならこういう反応があるはずなのに・・」 と引っかかるところがあったらそれが大事なヒントなのでDon’t miss it!

ところで見終わってから「なぜこの映画はこのヘンチクリンなタイトルにしたのか?」と疑問が湧く。この映画の主題はありきたりの言葉だが「人間愛」、 自覚するしないにかかわらず多くの隣人に助けられてこの世を生きていると言うことだ。もし私がプロデューサーならもっとシンプルでカッコイイ題名にしたのになーとモヤモヤと考えていた。

そんなとき先日業者が私にくれた一冊の本が目に入った。「60才のラブレター」である。ぱらぱらとめくると、高齢者の域に入ってきた夫婦がお互いのパートナーに そっと出した感謝の手紙集である。いろんな人のいろんな手紙を読んでるうちに、はたと気がついた。毎日いつも怒られてウルサく言われてるけれど、 実は空気のように無くてはならない存在になっているのが自分の嫁はんなのか??と。この映画がこのタイトルになった必然性がなんとなくわかったような気がしたのであった。 ただしこの中身が全く想像できないタイトルでは、来てもらうべき客層に来て貰えない可能性もあるので、興行的にはマイナスだろうと想像される。

「良い映画」を見たい方にはぜひこの映画をお勧めします~

評価:★★★★

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★  金返せ

★★ マニアな人のみ見て下さい

★★★ 何度も寝ましたがまあまあ

★★★★ なかなかエエんちゃうん!

★★★★★ ワンダフル!Don’t miss it!