三つ星「嵐山吉兆」で松茸三昧

昨日は私の所属する団体での食事会があった。場所は京都の「嵐山吉兆」、ここは泣く子も黙るミシュラン三つ星店である~ このような超高級店には、私が今後足を踏み入れる可能性がほとんどないので(笑)、皆さんにも紹介しておきたい。

神戸から阪急電車で嵐山へ。

目の前には桂川が流れている。

残念ながらまだ紅葉には早いようだ。

駅から吉兆まではこの渡月橋を渡る。

渡りきって左へ行くとお店らしい。

橋のたもとには人力車の客引きが多数。時間があればこれに乗って竹林の道にでも行きたかったなー

秋の日は釣瓶落とし・・・ あっというまに日が暮れて川沿いの道に風情のある照明が灯る。なお今回の撮影はすべてNEX-3にて。さすが暗い場所では抜群の性能を発揮する。

暮れ泥む西の空。ちなみに「くれなずむ」とは南沙織が歌ったように♪暮れそうで暮れない・・・という状態のことを言う。

吉兆に到着。昼間見ると素晴らしい庭園だそうだ。

今回は我々のグループだけで50人という超満員なので、2つに分けられて私は2階へ案内された。

本日のお献立。なかなか読めないのは老眼のせい?(^^;)

まず向附として松葉蟹と利休麩。なお室内がほの暗いため、撮影には苦労した。ストロボを使ったり使わなかったりでご勘弁。

焼きぐじ松茸


調理する前の松茸がみんなの前に披露された。その量と大きさに一同圧倒される・・・ 比較のため手と一緒に撮影。

質感が上手く伝われば幸いなのだが・・・

さてこの松茸を実際に目の前で炭火で焼いていただいた。座敷焼きというらしい。

デカい~ 室内に素晴らしい香りが一挙に立ちこめる。

そして紙を松茸の上に置き、霧吹きで湿らして蒸し焼きに。

待つことしばし。まだかなまだかな~

今度は裏向け、この状態でも充分おいしそう!

さらに待つことしばし。まだかなまだかな~

そして出来上がり。日本人に生まれて良かった・・・

小物の器にも「吉」の字が。

 

小さく切った松茸を籠に入れて、ひとりずつにはいどうぞ~

八寸

おこちゃまな私には「八寸」という意味もよく分からないので、以下に吉兆のサイトから引用。

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八寸に関する背景
「八寸」と言う言葉の語源は茶の湯の大成者利休居士が京都洛南の八幡宮の神器からヒントを得て作ったといわれるもので、そもそもは、八寸角の杉のへぎ木地の角盆を意味しました。やがて、それに盛られる酒肴のことを意味するようになり、現在では献立の名称となっています。

献立名である「八寸」とは、一期一会の好機を得て主となり客となった喜びをこめて、亭主と客が盃をかわす場面でだされるものをいいます。正式には八寸四方の杉のお盆を使い、酒の肴として、海のもの(生臭もの)と山のもの(精進もの)を合わせて出すことが決まりとされています。「八寸」は、十分に湿らし、右向こうに海のもの、左手前に精進のものを盛り、手前に両細の青竹箸を濡らし、露をきって添えます。また、客の数よりも多く(通常、お客さんの人数+御代わり1名分+亭主用1名分)盛り付けるようにします。

懐石の献立には、すでに紹介した通り、先付、吸物、煮物、焼物など色々な料理がありますが、亭主と客が親しく杯をかわして閑談するのがこの「八寸」の時で、最もくつろぎの一時であると言えると思います。また、「八寸」は、コース料理の中で特に視覚を刺激する料理ですので、他の料理とのコンビネーションが大切です。つまり、聴覚、味覚、嗅覚、触覚に特化した他の料理との組み合わせや、献立全体を通した場合の起承転結も考える必要があります。

茶事の中で花を最も貴ぶのは、次の瞬間には消えてしまう自然の中の生命だからです。弘法大師が「流れ行け、流れ行け…、生の流れは逝いてとどまることがない。死ねよ、死ねよ…死は全てのものに来る」と言ったように、最終的には生きるもの全てに「死」が訪れるわけですが、それはつまり、「変化」だけが唯一の「永遠」と言え、この変化するものを愛しむ輪廻の考えに通ずるものであると思います。そして、同じように、花や自然の中にも自分自身もやがて消えてなくなる儚さを見ることが出来るからこそ、尊い存在と位置付けたのだと思います。
その自然の中の瞬間を切り取りデフォルメする事により亭主の客を思う気持や情熱を伝える方法が「八寸」です。つまり、「人間である自分自身も自然の一部で、花と同じではないか。それは、客も亭主も皆同じである。従って、考えが違ったり、行動が違ったりしても、同じ人間として、自然の一部として共通部分を見つけて互いに助け合っていきましょう」と言う事を暗示しているのだと思います。そしてその気持は、一方向ではなく、やり取りが在るから明日への生きる活力になるのです。
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やはりおこちゃまには難解である・・・

 

真魚鰹、、、らしいがどこにあるのかわからない(^^;)

ちまきのようにひとつずつ包んであるのだった~

松茸御飯

白御飯も選べるので、おかわりに「ハーフ&ハーフ」も注文可(^^;)

デザート

吉兆と言えばやはり茶を一服・・・

[tegaki]誠においしゅうございました[/tegaki]

そろそろおいとまの時間。

ちょうど月も出ていて良い風情。

女将さんがお見送り。

すかっり夜も更けて桂川の水面に灯が写る。今日は素晴らしい一日を過ごさせていただいた。関係者の皆様お疲れ様でした。